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スクール情報

スクール通信

毎週行われるスクール、大会の模様をレポートしていきます。

■Vol.02 8月1日号 「いよいよ初レース・横浜市民レガッタ」

いよいよ、記念すべき初レースの日がやってきました。
3月28日の開校以来、各カテゴリーとも着実に練習を重ね、コーチ陣も驚く上達をみせていますが、レースには出たことがありませんでした。舞台はいつもの戸田を離れ、横浜・鶴見川漕艇場です。距離は350m。初レースのスクール生にはちょうどよい距離です。種目はナックルフォア(4人漕ぎ)で、1艇につき4人のスクール生に、コーチ1人がコックスで舵をとる編成としました。

強い逆風に、流れも逆流、波も高く、初レースにはかなり難しいコンディションでしたが、
結果は「小中学生・男子の部」で1位〜3位を独占。「混成の部」で2位、3位となり、計5クルーが表彰を受けました。初レースとしては最高のスタートです。

「小中学生・男子の部」1位クルー 
(ストローク) 鈴木朋也  (3番) 渡辺龍之介 (2番)宮阪稔也 (バウ)木暮友寛
(コックス)金子明弘コーチ

ゴール後。コーチ陣がびっくり。負けて悔し涙を流すスクール生が複数いたのです。これにはコーチ陣も驚く一方、とても嬉しく思いました。
負けて泣き、勝って喜ぶ。それは原点ですから。
きっとスクール生は今回のレースで、やれるという自信を得たり、逆に自分に足りないものに気づいたり、今後の練習に生かす何かをつかんでくれたものと思います。

また、今回の注目は、ご父兄・コーチ・早稲田ボート部OB混成でエイトを組んでレースに出場したことです。中にはこの日初めてオールを握ったお父さん(内藤さん)もいましたが、初めてとは思えないスムーズなオールさばきで、スクール生の歓声を浴びながら、見事2位でフィニッシュすることができました。

そういえば筆者が早稲田ボート部で選手のころ、オーストラリア遠征で、毎週のように開かれている“草ボートレース”を見ることができました。それは日本の試合のように堅苦しくなく、ユーモアを交えた場内アナウンスがあったり、リラックスした(悪く言えば、イイカゲンな?)漕ぐ人も、見る人も実に楽しそうなレースでした。

そのとき、美しい水辺の芝生の上で、サンドイッチを広げて待つお父さんとお母さんのもとに、中学生くらいのユニホーム姿の少年が駆け寄るのを見ました。それを見て「なんてほほえましい光景だろう」と思い、しばし立ち止まったのを思い出します。「勝利」以外眼中にないボートに生きていた当時の筆者は、目の覚める思いでした。

今回の横浜市民レガッタには、あのオーストラリアで見た草レースに近い楽しさを感じることができた気がします。強風の悪コンディションにもかかわらず大会の運営もスムーズで、漕いだスクール生も、ご父兄も、コーチも、みんな楽しんだ1日でした。

ところでレース後、あるスクール生に質問されました。
「ワセダって、なぜワセダっていう名前なの?」
これには筆者も答えにつまってしまいました。でも、こんな質問が出ること自体、スクール生ももう完全にワセダの一員ということでしょう。なんだか無性に嬉しくなりました。

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