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スクール情報

スクール通信

毎週行われるスクール、大会の模様をレポートしていきます。

■Vol.09 05年9月15日号
「ボートDiv.夏合宿 福島県荻野 〜また一段と成長〜」

■合宿1日目

8月19日、今日から待ちに待った夏合宿。13時に保護者の方々と、早大艇庫の管理人、金刺さんに見送られて戸田公園を出発!一路、自然豊かな福島県荻野へ向かいました。バスの中は早速、ゲームをしたり話したり、スクール生の元気な声でいっぱいに。4時間半のバスでの移動も長さを感じさせないほどあっという間に過ぎ、17時半、3日間お世話になる民宿「田代屋」に到着です。
着いた時は、あいにくのお天気でしたが、宿の方への挨拶を済ませ、すぐに同じ高郷村にある「ふれあいランド高郷」の露天風呂へ向かいました。帰ってくると楽しみにしていた夕食の時間。たくさん食べて明日早朝からの練習に備えます!
そして夕食後のミーティング・・
これから3日間共に漕ぐクルー、そしてクルーキャップが発表されました。今回の合宿に参加した35名は、8つのクルーに編成され、クルー1つ1つに代々早稲田のボート部に伝わる名前が付けられました。「韋駄天」、「イロス」、「稲妻」、「北斗星」、「天使」、「悪魔」、「超人」、「威力」。

コーチたちは、「自分たちのことは自分たちでできるようになる」を今年の夏合宿の大きなねらいにしていました。クルーキャップを決めたのもそのためです。「3日間、クルーキャップを中心にまとまって、最終日最終ラウンドのレースで勝つために、少しでも艇速を速くする。これを3日間で学んでほしい」との望月コーチからのお話をみんな真剣に聞いていました。

■合宿2日目

<早朝ラウンド>

早朝5時40分、宿の前に眠そうな顔をしたスクール生たちが集まってきます。これから朝食前の早朝練習。宿から歩いて数分の荻野漕艇場の艇庫へ向かいます。今日から使うボートを8艇と、オールを準備します。こんなに朝早いのに、地元の高校生をはじめ、すでにたくさんの方が練習されていました。その中には、全日本大学選手権にむけて合宿中の早大ボート部の現役部員たちもいました。

<午前ラウンド>

一度宿に帰って朝食、そして10時からいよいよ川で乗艇です。午前中は太陽が顔を出し、日差しが強く、長時間の練習はちょっときつかったようです。しかし練習コースは片道3.5キロほど。こんなに長い距離を漕げるチャンスは戸田ではありません。小学生クルーではみんなで合わせて長い距離を漕ぐ練習をしました。途中、艇を並べて2,3艇が1組みになって練習する場面もありました。目指すはどのクルーも明日の最後の練習で行われるレースでの優勝です。「負けたくない!」そんな声も聞かれました。

<午後ラウンド>

お昼過ぎから雲行きが怪しくなり、遠くで雷の音。小雨の中、午後の練習開始です。涼しかったこともあり、みんな快調!中学生クルーでは全員がコックスを経験することが約束になっています。同乗するコーチのアドバイスやコックスのコールに合わせて、水を力強く押していました。日曜日週1回だけの練習ではなかなか直せないこと、新しいことを教えてもらいどんどん上達していくように見えました。クルーの息も合いはじめ、艇速も速くなってきたようです。

<夜・宿舎で>

夜は激しい雨で、楽しみにしていた花火は中止になってしまいました。その代わり、夕食後にクルー毎に明日のレースでの抱負を発表。明日のレースが楽しみになってきました。そして寝る前にはビデオ上映会。コーチたちが現役選手の頃、レースで優勝した映像を集めたものでした。「優勝っていいなあ」のため息がもれる一方で「コーチって、あんなにやせてたの?」

■合宿3日目

<早朝ラウンド>

早くも最終日。この日も5時半には漕艇場に出発の予定でしたが、ちょっと出遅れ!全員なかなか集まれず、全員スクワット50回が課されてしまいました・・急いで漕艇場へ向かい、艇を出します。霧が濃くて、水の上では先が見えにくいくらいでしたが、霧の中を進むのはとても幻想的でした。次の最終ラウンドでのレースに向けて、昨日やったことの確認など、各クルーで調整を行いました。

<最終ラウンド(レース)>

宿に戻って朝食、そして掃除。9時半からいよいよ最後の乗艇。気合の入ったアップをしてレースのスタート地点へ向かいます。艇を並べると「絶対に勝つぞ!」と各クルー、普段にはない緊張感も漂うなか、スタートの合図で勢いよくスタートしていました。1位になったクルーには「やったー!」と力強いガッツポーズが弾けました。
これで荻野での乗艇は最後です。レース後はみんなで片付けです。片付けながら、レースで負けて悔しいというスクール生も見られましたが、それだけ「勝ちたい」という気持ちが強かったのでしょう。1つのレースに向けてクルーでまとまって練習してきたからこそ味わえた、勝った嬉しさ、負けた悔しさ。本当に良い思い出と経験ができた合宿でした。

14時。お世話になった田代屋のご夫妻にお別れをして帰路につきます。行きとは違い、バスに乗るとみんなすぐに寝てしまいました。5ラウンドの練習をこなし、ボートが格段に上達したことは大きな成果ですが、それ以上に3日目にはすっかりクルーでまとまり、食事・練習の準備・後片付けなど、1日目とは明らかに変わったスクール生の姿が見られました。3日間で沢山のものを得て、また一段と成長できたのではないでしょうか。この夏合宿はきっと一生忘れない思い出になったことと思います。