WEB会員募集中



Rugby football

スクール情報

ラグビースクール通信

■Vol.18 7月30日〜8月1日 夏合宿号

<One for Ball>

 ラグビーは「ボールを相手の陣地まで運んでナンボ」のゲームです。
従って、ボールこそが何よりも大切にされるべきものなのだと思います。
大切なボールを相手に奪われないよう、相手の陣地まで無事に運ぶことができるよう、
相手を押しのけ、ステップでかわし、パスをして、味方につなぐ。
ボールを殺してはいけない。ボールを活かし続ければ、負けることはない。
一番大事なものは、いつもボール。

 ラグビーボールは、命をかけて守らねばならない“宝もの”。
ファミコンゲーム的に言えば、ラグビーとは15人の勇者たちが、神に与えられた唯一無二のボールという宝ものを、幾多の敵と戦いながら、降りかかる困難に立ち向かいながら、勇気を振り絞って、知恵と力を合わせて、敵陣奥深くの聖域まで運ぶという「大冒険活劇スペクタル」ゲームなのです。しかも、それを実体験できる。面白くないはずがない!

 「One for All , All for One」という有名な言葉があるけれど、なぜ「みんなのための自分、自分のためのみんな」なのか? それもすべては、大切なボールを活かすためです。
だから私は、子どもたちにまずは「One for Ball」であることを伝えたい。
ボールがすべてであること。ラグビーボールの前では、誰もが平等であること。
だから、絶対に落としてはいけない。相手が取りやすいボールを放らねばならない。味方がボールを取られそうになったら、そのボールを守りにいかねばならない。もしも大切なボールを敵に奪われたら、必死のタックルで奪い返しにいかねばならない。

 たかが1個の楕円のボールだけど、このボールの中には、みんなの元気や勇気、仲間たちの想いがいっぱい詰まっている。そんなさまざまな想いで膨らんだボールを、大事に最後まで胸に抱いて走り続けたチームが、最後には必ず勝つ。ラグビーとは、そんなゲームなのだと思います。だから子どもたちには(日本代表も含めて?)、集中してもっとボールを、大事に大事に扱ってほしい。「楕円のボールは、どちらに転ぶかわからない」とよく言われるけれど、そうじゃなくて、そのボールをより強く思う者の方へ転がるのだと、信じたい。

 「ラグビーとは、なんぞや?」という永遠の命題に対する考え方は、いろいろあると思いますが、最近子どもたちと一緒にラグビーを楽しみながら、「まずはボールを大事に扱うことの重要さ」を痛感したので、私なりに「One for Ball」という言葉で考えてみました。

 ラグビーボールという素晴らしい宝ものを手にできる幸せを、子どもたちが少しでも感じてくれたら、とても嬉しく思います。

[最新版]
| Vol.19 番外編

カテゴリー3
アシスタントコーチ
岩永史朗